野良猫へのレクイエム

昨日、お彼岸が近いのでオフクロとお墓参りに行った。。
前回行ったのはお盆。たった2ヶ月でお墓の周り中雑草だらけになっていた。
こんな時に限ってギンギンの残暑、雲一つないピーカン。
73歳と44歳が汗ダクになって墓掃除と除草作業をしている姿を見て、きっときっと親父やジイちゃん達も笑いつつも喜んでくれることだろう(押し付けがましいか?)。

お墓参りを終えて実家に寄ると、オフクロが庭を眺めて寂しそうに語った。
「トッコがさぁ、戻って来ないんだよ、死んだんだな、きっと…」
『トッコ』とは庭で飼っていた準飼いネコである(’07.7.18.参照)。
どうやら病気だったようで、ある夜、庭でグッタリしていたらしい。さすってあげるとかなり衰弱していたが庭から動こうとせず、家に入ろうとしなかったと言う。負けず劣らず動物好きで可愛がっていた「叔父さんの帰りをきっと待っていたんだろうな?」とオフクロ。翌朝、庭周辺を探しまくってもその姿は全く見当たらなかったと言う。

そして「元々ノラネコだったネコは、飼い主に<死に様>を見せないんだよ。」と、昔聞いたことのある言葉をつぶやいた。実家ではオレがガキの頃から、ほぼずっと代わる代わるネコを飼い続けてきた。大半が拾ってきたノラネコで、屋内だけで飼わず外に出たい時は自由に外出(?)させていた。交通事故死などの例外を除いて、確かにオレが憶えているほとんどの元・ノラネコ達の死んだ姿は見た事がない。衰弱したり病気がひどくなったりすると、行方不明になってしまうことが多いのだ。一番印象深いのは親父が亡くなった時に、10年以上飼っていて特に親父になついていた元・ノラネコの『ノリ』が行方不明になり、とうとう帰って来なかった事。未だにオフクロは「ノリはさぁ、とうちゃんになついてたから一緒にいってくれたんだよ。道連れなのかね、えらいよねぇ。」と思い出しては感心してる。

なんだか人間に限らず『命』って本当に儚いもんだ。ペットロス・シンドロームになる人達の気持ちがほんのちょっぴりわかった気がする。トッコはまだ10歳くらいなはずだ。オレが実家を出てから飼っていたネコだからあまり思い出はないけど、こんなことならもっと可愛がってあげればよかったな。「ひぃ〜やぁお〜ぅ!」とヴィブラートがかかった風変わりな鳴き声をするヤツだったな。

筋金入りの「ネコババァ」であるオフクロは、よくネコに話しかけたりしている。「トッコ、いなくなっちゃったね、どこ行ったんだろね?」なんてイジワルして残っているネコ達に話しかけると伝わるらしく、イヤ〜な顔をすると言う。仲の良かったミィちゃん(トッコの兄弟)は居なくなって数日、庭のトッコがいた場所から離れなかったらしい。なんとも切なくやるせない気分だな。「ネコはイヌよりバカ
だ。」なんて聞くが、愛情はめっちゃ深い。でも、そうかと思えば、ワルガキ・チャオは相変わらず凄い勢いでジャレてオフクロに飛びかかっていた。どうやら新入りのガキにはあんまり関係ないようだな。

我が家の「おっさんネコ・ネズ」も元々ノラネコで10歳。これからも愛情をもって可愛がって飼っていきたいなとつくづく思ったので、帰宅後ブラッシングをしてあげたら、すぐに嫌がってスルっと逃げてしまった。そんな気まぐれなところがイヌとは違い(イヌも好きだけどね)、いかにもネコらしい。
トッコ 享年10歳。カラダの柄がタヌキっぽくて、ふっくらした顔が愛嬌があって可愛かったなぁ。安らかに眠ってくれ。合掌。

2007.09.21 (Fri) 0:00:00